イスカンダル
アレクサンドロス大王のアラビア語・ペルシア語名、またはそれに由来する人名。曖昧さ回避についてはアレクサンドロスを参照。
アニメ『宇宙戦艦ヤマト』に登場する架空の惑星。ネーミングとしては上記のイスカンダルに由来する。イスカンダル (宇宙戦艦ヤマト)を参照。
ロシア製の短距離弾道ミサイルについては9K720
イスカンダル ( Iskandar) は、古代マケドニア王国のアレクサンドロス大王を指すアラビア語・ペルシア語の人名である。もともとはAliskandarであったが、語頭のal-が定冠詞と勘違いされ、Iskandarと呼ばれるようになった。ただし、現在でもアラビア語では定冠詞をつけてal-Iskandarと言うのが普通である。kとsが入れ替わった理由は不明である。
アレクサンドロスは西アジア地域でも英雄として記憶されたため、古代の英雄に基づいた人名として男性名に好んでつけられる。この名のもととなったイスカンダル王は、イラン(ペルシア)ではアケメネス朝ペルシア帝国を滅ぼした侵略者として記憶される一方、アラブは「ズルカルナイン」 Dhū al-Qarnayn (二つの角をもった王:双角王)という名の英雄の伝説に語られ、クルアーン(コーラン)にも神から強大な力を与えられて世界を征服した王として登場する。アッバース朝時代以降の伝統的歴史学では、イスカンダル・ズルカルナインは古代イランのカヤーニー王朝の偉大な帝王として位置付けられている。それによれば彼はカヤーニー王朝の君主ダーラーブ王(ダレイオス1世に相当)の息子で、幼少時に亡命したユーナーン(古代のギリシア世界)から挙兵し、庶流の王ダーラー(ダレイオス3世に相当)を廃してイランの帝王位に復帰した人物としている。これらイスラーム世界でのイスカンダル像は、主に『偽カリステネスのアレクサンドロス物語』といったアレクサンドリア発祥の空想譚を起源とし、それにアッバース朝時代の翻訳運動などで流入したシリア、エジプトなどでのアレクサンドロス伝承などから、イラン世界におけるアレクサンドロス3世の支配を歴史的に整合性をつけようとしたものであった。文学でもフェルドウスィーやニザーミーといった著名な作家たちが韻文や散文による『イスカンダル・ナーマ』(アレクサンドロスの書)を著している。これらの作品ではイスカンダルとアリストテレスが理想的な「君主と宰相」像として描かれている。
また、アレクサンドロスに由来する中東の都市名は、それぞれアレクサンドリアはアル・イスカンダリーヤ、アレクサンドレッタはイスカンダルーン(トルコ語ではイスケンデルン)と呼ばれる。
イスラム教の東進に伴い、東南アジアでも一般的な男性名となっており、歴史上でもマラッカ国王イスカンダル・シャー(在位1414年?24年)、 アチェ国王イスカンダル・ムダ(在位:1607年?36年)らが有名である。
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